22週目:他者に影響を与える力
【目 標】
・他者に良い影響を与えるためのリーダーシップや共感力を理解し、チームの結束を強める。
・コミュニケーションやフィードバックを活用し、チームメイトの成長とモチベーション向上を促す。
・自ら模範となる行動を取り、チーム全体の士気を高め、目標達成に貢献する。
22-4:コミュニケーションで影響力を発揮する
明確でわかりやすい言葉で自分の意見を伝える練習をする。
話す内容に一貫性を持ち、説得力を高める方法を考える。
聞き手を引きつける話し方や態度を身につける。
ポジティブなメッセージが、チーム全体の士気にどう影響を与えるかを実感する。
練習中に、的確なアドバイスやフィードバックを与える方法を試す。
非言語コミュニケーション(表情、ジェスチャー)を効果的に活用する。
「コミュニケーションで影響力を発揮する」について考えます。
チームスポーツにおいて、コミュニケーションは個々の能力を最大限に発揮し、チーム全体の成功へと導く重要な要素です。
明確な言葉で意見を伝える力、説得力のある話し方、ポジティブなメッセージを通じて士気を高める能力が求められます。
また、的確なアドバイスや非言語コミュニケーションを活用し、チームのパフォーマンスを向上させる方法を学ぶことで、より影響力のある選手を目指そう。
1.明確でわかりやすい言葉で自分の意見を伝える練習をする
試合や練習では、短時間で効果的に情報を伝えることが求められる。
曖昧な表現を避け、誰にでもわかりやすい言葉を使うことで、チームの意思疎通をスムーズにすることができる。
・試合中のプレー指示で「右側を注意して!」ではなく、「相手のランニングバックが右にカットするから対応しよう」と具体的に伝える。
・ハドルの中で「次のプレイナンバー」だけ言うのではなく、「〇〇へのショートパスでゲインを狙う」と意図を明確にする。
・練習後のミーティングで「もっと集中しよう」ではなく「次の練習では声を出して確認しながら動こう」と具体的な改善点を伝える。
2.話す内容に一貫性を持ち、説得力を高める方法を考える
発言に一貫性がないとチームメイトの信頼を得ることが難しくなる。
意見や指示の内容を統一し、状況に応じた適切な伝え方をすることが求められる。
・試合前にリードで守る練習をしてきたのに、試合中にブリッツやスタンツを連発する。
・「試合では全員で声を掛け合おう」と言いながら、自分が黙り込んでしまうのではなく、率先して声を出す。
・コーチと話し合った戦術を勝手に変更せず、一貫性を保ちつつチームに伝える。
3.聞き手を引きつける話し方や態度を身につける
単に言葉を発するだけでなく、抑揚や視線、ジェスチャーを活用することで、相手に伝わりやすいコミュニケーションが可能になる。
・試合前のスピーチで、小さな声で話すのではなく、堂々とした声で語りかけ、全員の注意を引く。
・ミーティングでの発言時に、ただ話すのではなく、手振りを交えて強調しながら伝える。
・チームメイトに重要なことを伝えるとき、相手の目を見て真剣な態度で話すことで、信頼感を生む。
4.ポジティブなメッセージが、チーム全体の士気にどう影響を与えるかを実感する
ポジティブな言葉は、チームの雰囲気を良くし、モチベーション向上につながる。
特に試合の流れが悪い時ほど、前向きな発言が重要になる。
・ミスをしたチームメイトに「次のプレーで取り返せる!」と声をかけ、前向きな雰囲気を作る。
・試合に負けた後でも「この経験が次に生かせる」と前向きな振り返りをする。
・練習が厳しい時に「この努力が試合での勝利につながる」とポジティブな言葉を発する。
5.練習中に、的確なアドバイスやフィードバックを与える方法を試す
フィードバックは、単なる指摘ではなく、建設的な改善提案を含めることで相手の成長につながる。
・「パシュートしろよ」ではなく、「次はもっと素早く集まろう」と具体的に伝える。
・「パスミスが多い」ではなく「もう少しステップを安定させると精度が上がる」と具体的な改善策を提案する。
・練習後に「今日はよく声が出ていたね」と良い点も伝え、モチベーションを上げる。
6.非言語コミュニケーション(表情、ジェスチャー)を効果的に活用する
言葉以外の要素も、チームの意思疎通において重要な役割を果たす。
試合中の短い時間でも、ジェスチャーや表情を使うことで、的確に意図を伝えることができる。
・試合中、相手の動きを知らせるために、指で示すなどのサインを活用する。
・チームメイトの成功を称える際、拍手や親指を立てるジェスチャーを使う。
・落ち込んでいる仲間に対し、言葉をかける前に肩をポンと叩いて励ます。
アドバイス
言葉には力があります。その力を、チームの前進のために使える選手こそが、仲間を導く存在となるのです。