23-5:受けた批判を活かすアクションプランを作る

23週目:批判とフィードバックの受け方
【目 標】
・批判を成長の機会と捉え、建設的なフィードバックを受け入れる姿勢を養う。
・感情をコントロールし、冷静に批判の意図を理解し、具体的な改善につなげる。
・チーム内でフィードバックを活かす文化を育み、競技力と協調性を向上させる。

23-5:受けた批判を活かすアクションプランを作る
批判をもとに、具体的な改善案を考える練習をする。
フィードバックをチーム目標や個人目標と照らし合わせて活用する。
改善計画をスケジュールに組み込み、実践を確実にする方法を考える。
改善案が効果を発揮しているかを継続的に確認する。
チームメイトやコーチに、改善状況を報告し、フィードバックを得る。
批判を活かして、次の試合や練習で成果を出す方法を話し合う。

「受けた批判を活かすアクションプランを作る」を考えます。
批判やフィードバックは、単に受け入れるだけでは成長にはつながりません。それを具体的な改善策に落とし込み、実際の行動に移すことが重要です。批判をもとにしたアクションプランを作成し、それを実践する方法を考えましょう。
改善計画を継続的に評価し、チーム目標や個人目標に結びつけることで、効果的な成長サイクルを確立しよう。

1.批判をもとに、具体的な改善案を考える練習をする

批判を受けた際には、それを成長の機会として活用し、具体的な改善策を考えることが求められる。
抽象的な改善ではなく、実際に取り組める行動レベルにまで落とし込むことが大切である。

試合後に「ディフェンスのポジショニングが悪い」と指摘された場合
改善策:試合映像を見直し、効果的なポジショニングの動きを分析し、実際の練習で修正する。

「パスの精度が低い」と批判された場合
改善策:毎日10分間、特定のターゲットに対するパス練習を行い、成功率を記録する。

「試合終盤に動きが鈍くなっていた」と指摘された場合
改善策:試合終盤を想定したトレーニングを取り入れ、持久力を向上させる。

批判を具体的な改善案に変換することで、単なる指摘で終わらず、実際のパフォーマンス向上につなげることができる。

2.フィードバックをチーム目標や個人目標と照らし合わせて活用する

受けた批判やフィードバックを、自分の目標やチームの目標と関連づけることで改善の方向性が明確になる。
個々の成長がチームの成功につながるため、目標に沿った修正が求められる。

「試合中の離合集散が遅い」と批判された場合
チーム目標:「試合テンポを速める」
改 善 策:ハドルに早く反応するために、聞くことに集中を向ける。

「声をもっと出せ」と指摘された場合
チーム目標:「チーム内のコミュニケーション向上」
改 善 策:練習中に意識して声を出し、試合中も積極的に指示を出す。

「スタミナ不足」と批判された場合
個人目標:「最後まで動けるコンディションを作る」
改善策 :持久力向上のため、練習後にランニングメニューを追加する。

フィードバックを単なる指摘ではなく、目標達成のための指針として捉えることで、効果的な成長へとつなげることができる。

3.改善計画をスケジュールに組み込み、実践を確実にする方法を考える

改善策を実際に行動に移すためには、計画的に取り組むことが重要である。
スケジュールに落とし込み、継続的に実践することで、確実な成長につなげる。

「試合中の視野が狭い」と批判された場合
スケジュール例:毎日20分間、周囲を広く見る意識を持ったパス練習を行う。

「コンタクト時に押し負ける」と指摘された場合
スケジュール例:週3回のウエイトトレーニングを追加し、筋力向上に取り組む。

「試合での集中力が続かない」と批判された場合
スケジュール例:試合を想定したメンタルトレーニングを週2回取り入れる。

改善計画を明確なスケジュールに組み込むことで、継続的な成長が可能となる。

4.改善案が効果を発揮しているかを継続的に確認する

改善策を実践するだけでなく、それが実際に成果につながっているかを評価することが重要である。
振り返りを行い、必要に応じて修正を加えることで、より効果的な取り組みとなる。

「ディフェンスの動きが悪い」と批判された場合
1週間後にポジションリーダー同士で試合映像を振り返り、全体の改善が見られるかを確認する。

「スタミナが足りない」と指摘された場合
体力テストで持久力の向上をチェックし、トレーニングメニューを調整する。

「リーダーシップが足りない」と批判された場合
チームメイトの意見を聞きながら、発言の頻度や指示の内容を改善する。

改善策が実際に効果を発揮しているかを検証し、必要に応じて調整することが成長への鍵となる。

5.チームメイトやコーチに、改善状況を報告し、フィードバックを得る

自分の成長を客観的に評価するために、チームメイトやコーチからフィードバックをもらうことが重要である。
第三者の視点を取り入れることで、より確実な成長が可能となる。

「パスの精度が低い」と指摘された場合
練習後にコーチに確認してもらい、改善が見られるか評価を受ける。

「試合中の声が小さい」と批判された場合
チームメイトに「以前より指示が聞こえやすくなったか?」と尋ね、反応を確認する。

「ディフェンス時のポジショニングが悪い」と指摘された場合
練習中に動画を撮影し、コーチとともに改善点をチェックする。

他者からのフィードバックを活用し、客観的な視点で成長を確認することが、継続的な向上につながる。

6.批判を活かして、次の試合や練習で成果を出す方法を話し合う

最終的に、批判を成長に変えるためには、それを試合や練習で実際に成果として示すことが重要である。
チーム全体で話し合い、個人の成長を最大限に活かす方法を考える。

「試合の終盤で動きが鈍くなる」と批判された場合
試合前のコンディション管理を見直し、試合直前の栄養補給を調整する。

「プレッシャーに弱い」と指摘された場合
エースの選手が大事な場面でのメンタル強化法をチームで共有し、実践する。

「試合中に的確な指示が出せない」と批判された場合
戦術のコンセプトを確認し、各シチュエーションの理解を深め、試合中の声掛けを増やす。

批判を受けた後の行動が重要である。
実際の試合や練習で成果を示し、成長を証明することが最も効果的な対応である。

アドバイス

批判やフィードバックを受けることは、スポーツ選手として、そして人として成長していくうえで欠かせない重要な機会です。しかし、ただ受け止めるだけでは十分ではありません。
真の成長を手にするためには、それを確実に改善行動へとつなげるアクションプランを持つことが必要です。

まず、批判を感情的に受け止めず、冷静に分析する力を養いましょう。
受けた指摘を具体的な改善策に落とし込み、自分自身の目標やチームの目標と照らし合わせながら、何をどのように変えていくべきかを明確にすることが大切です。
さらに、改善策を単なる「気づき」で終わらせず、スケジュールに組み込んで日々の練習や行動に落とし込んでいきましょう。取り組みの効果を継続的に確認し、必要に応じて軌道修正を加えることも、成長を加速させる秘訣です。
また、自ら積極的にチームメイトやコーチに改善状況を報告し、新たなフィードバックを得る姿勢を持ちましょう。
そうすることで、周囲からの信頼も高まり、さらに大きな成長へとつながっていきます。

批判を受けることは決して楽なことではありませんが、それを「成長のためのチャンス」として活用できるかどうかが、優れた選手とそうでない選手を分ける大きな違いとなります。批判は個人を否定するものではなく、より良い自分へと導くための大切なヒントです。
だからこそ、前向きに受け止め、確実な成長へとつなげる習慣を、今日から一つずつ積み上げていきましょう。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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