27-2:言葉遣いと態度を磨く

[27週]: [尊敬される人間になる]
【目標】
・競技力のみならず、人間としての在り方を見つめ直し、周囲から信頼と敬意を集める資質を育むことを目標とする。
・尊敬とは、単にリーダーシップや実力だけで得られるものではなく、日々の言動、姿勢、誠実な振る舞いの積み重ねによって築かれるものである。
・チームという集団の中で周囲から尊敬される存在になることは、自身の影響力を高めるとともに、チーム全体の士気や結束力を向上させる鍵となる。

27-2:言葉遣いと態度を磨く
日常の言葉遣いを見直し、丁寧な言葉を使う習慣をつける。
試合中の声掛けが、チームの士気にどのように影響を与えるかを学ぶ。
感情に流されず、冷静かつ尊敬のある態度を保つ方法を考える。
先輩や指導者への敬意を持ちつつ、後輩に優しく接するバランスを学ぶ。
周囲から信頼されるための「聴く力」を養う。
対戦相手や審判に対してもリスペクトを示す習慣を身につける。

「言葉遣いと態度を磨く」について考えます。
言葉遣いや態度は、他者からの印象を左右する重要な要素です。言葉は心の現れであり、態度は品格の表れです。
競技に取り組む姿勢だけでなく、普段の振る舞いや発言を見直すことで、周囲からの信頼を得るとともに、尊敬される人間性を育む基礎が築かれていきます。その第一歩として、自分の言葉と態度の質を高めるための視点を身につけていきます。

1.日常の言葉遣いを見直し、丁寧な言葉を使う習慣をつける

言葉遣いは人間性を映し出す鏡である。
日常的に使う言葉が丁寧であれば、自然と他人への敬意が育まれる。

敬語の習慣化
OBOGや関係者への返答に「了解です」ではなく「承知しました」と言い換えるよう意識する。

語尾の柔らかさ
チームメイトへの注意も「〜しようか」「〜してくれたら助かる」と柔らかい表現を使う。

場に応じた言葉選び
練習後の会話でも敬意を忘れず「お疲れさまでした」と労う言葉を必ず交わす。

丁寧な言葉は、自分の品格を守る盾であり、相手との信頼関係を築く鍵である。

2.試合中の声掛けが、チームの士気にどのように影響を与えるかを学ぶ

試合中の一言は、チーム全体の空気を変える。
声掛けの質が、チームのモチベーションや連携に直結する。

「ナイスプレー!」の声
誰かの好プレーを即座に褒めることで、その選手は次のプレーも前向きに取り組める。

ミスした仲間への励まし
「切り替えよう、次がある」と言えるかどうかが信頼を生む。

沈黙のリスク
声が出ないチームはミスの雰囲気が重くなり、集中力が切れることもある。

勝つための戦術と同じくらい、適切な声掛けはチームの力を引き出す重要な戦略である。

3.感情に流されず、冷静かつ尊敬のある態度を保つ方法を考える

スポーツでは感情が揺れ動く場面が多いが、だからこそ態度を律する力が試される。

判定に納得できない時の対応
感情を抑え、すぐに深呼吸し、「今のはどうでしたか?」と冷静に確認する。

味方への苛立ち
パフォーマンスが不調な選手にも、責めずに「どうした?一緒に立て直そう」と声をかける。

ベンチでの態度
出場できない試合でも、仲間のプレーを拍手で支える姿勢を貫く。

感情のコントロールは、成熟した人間関係を築く基盤であり、尊敬を集める力となる。

4.先輩や指導者への敬意を持ちつつ、後輩に優しく接するバランスを学ぶ

上下関係における礼儀はチーム文化の根幹である。
尊敬と思いやりのバランスが大切である。

先輩に対する礼儀
練習後、荷物運びや用具の片付けを率先して行う。

後輩への接し方
初めての練習参加者に自ら声をかけ、不安を取り除いてあげる。

間違いの指摘
上からではなく、同じ目線で「一緒に良くしていこう」と伝える姿勢。

敬意と優しさは上下関係を円滑にし、世代を超えた絆を育む。

5.周囲から信頼されるための「聴く力」を養う

話す力だけでなく、聴く力もまた信頼の源である。
真剣に相手の言葉に耳を傾ける姿勢が大切である。

目を見て話を聴く
コーチの話を聞くときに姿勢を正し、相槌を打ちながら耳を傾ける。

否定せずに最後まで聴く
意見が異なる場面でも、話をさえぎらず「なるほど」と一旦受け止める。

メモをとる習慣
ミーティングでの指導内容を記録に残し、後で確認する。

傾聴は信頼の第一歩であり、周囲から「任せたい」と思われる人間になるための必須スキルである。

6.対戦相手や審判に対してもリスペクトを示す習慣を身につける

真のアスリートは、勝利の裏側にある相手や審判の努力にも敬意を払う。
勝っても負けても礼を尽くすことが大切である。

試合終了後の整列
相手チームに笑顔で握手をし、「ありがとう」と言葉をかける。

判定への対応
不利な判定でも態度を崩さず、笛に従いプレーを続ける。

SNSでの発言
試合に関する発言でも、相手チームを貶めるような投稿は一切行わない。

リスペクトの心がスポーツマンシップを育み、真に尊敬される人間性を築く。

アドバイス

言葉と態度は、人間性を映す鏡です。
日々の何気ない言葉遣いや感情の抑え方、他者への接し方が、周囲の信頼を得るための礎となります。
プレー以外の場面でも、誠実で丁寧な言葉を使い、相手に敬意を持って接することで、人としての器が磨かれていきます。
試合に勝つことだけでなく、人として「また一緒に戦いたい」と思われる選手になることが、尊敬される人間になるための第一歩です。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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