27-6:感謝の気持ちを持つ

[27週]: [尊敬される人間になる]
【目標】
・競技力のみならず、人間としての在り方を見つめ直し、周囲から信頼と敬意を集める資質を育むことを目標とする。
・尊敬とは、単にリーダーシップや実力だけで得られるものではなく、日々の言動、姿勢、誠実な振る舞いの積み重ねによって築かれるものである。
・チームという集団の中で周囲から尊敬される存在になることは、自身の影響力を高めるとともに、チーム全体の士気や結束力を向上させる鍵となる。

27-6:感謝の気持ちを持つ
支えてくれる家族、コーチ、チームメイトへの感謝を忘れない。
試合や練習ができる環境への感謝の意識を持つ。
結果だけでなく、努力の過程を支えてくれた人に感謝を伝える。
ミスを責めるのではなく、改善できる環境に感謝する。
感謝の気持ちを言葉にする習慣を作る。
「ありがとう」を伝えることが、周囲との信頼関係を深めることを理解する。

「感謝の気持ちを持つ」ことを考えます。
尊敬される人間に不可欠な要素の一つに、「感謝の心」があります。
目標に向かって努力できるのは、周囲の支えがあってこそであり、その支援に気づき、言葉と態度で感謝の気持ちを示す姿勢は、信頼を育むための基盤となります。自分を取り巻く環境や人間関係に感謝し、その思いを行動で表現する力を養うことを目指しましょう。

1.支えてくれる家族、コーチ、チームメイトへの感謝を忘れない

自分一人で成長や勝利を手にすることはできない。
身近で支えてくれる人々に感謝の気持ちを持つことは、人間的な成熟を促す。

家族への手紙
長期遠征後に「応援してくれてありがとう」と家族に伝えた部員が、家族の信頼と絆を深めた。

感謝のLINE
試合後すぐに「今日の成功の感想」をコーチにメッセージで送った学生が、コーチとの信頼関係を築いた。

先輩への一言
練習後に「いつも声をかけてくれて助かっています」と伝えたことで、関係性がより温かくなった。

感謝は感じるだけでなく、伝えることで初めて相手に届く。
「ありがとう」の一言が関係性を深める鍵となる。

2.試合や練習ができる環境への感謝の意識を持つ

グラウンド、道具、施設など、当たり前のように使っている環境への感謝を持つことが、行動の丁寧さや責任感に結びつく。

ロッカー清掃
毎回の練習後、ロッカーを率先して清掃することで、環境を整える意識が高まった。

グラウンドへの一礼
グラウンドに入るときに一礼することで、競技に対する敬意と集中力を高めた。

道具整備
ヘルメットやショルダーの点検を習慣化し、用具の寿命を延ばすことにつながった。

与えられた環境を当然視せず、感謝の気持ちをもって接することで、その環境に対する敬意が行動に表れる。

3.結果だけでなく、努力の過程を支えてくれた人に感謝を伝える

目立つ成果だけでなく、日々の地道な努力やその過程を支えてくれる存在に目を向け、感謝を表す姿勢が、人間としての深さと信頼を生む。

毎日の送迎をしてくれる親に感謝のLINEを送る
早朝・深夜にわたる送迎に対して、試合の日に「ありがとう、おかげでここまで来られた(成長できた)」と伝える。

トレーナーへのねぎらいの言葉
ケガ後のリハビリ中、「いつも丁寧に見てくれてありがとうございます」と伝える習慣を持つ。

応援してくれる友人への手紙
試合を見に来てくれる友人へ、結果が出なくても「来てくれて嬉しかった」と感謝のメッセージを送る。

陰で支えてくれる人々にこそ、感謝の言葉を忘れてはならない。
努力の道のりを共に歩んだ人々との絆こそ、尊敬される人間の財産となる。

4.ミスを責めるのではなく、改善できる環境に感謝する

失敗をしても、それを責め合うのではなく、改善と成長の機会として受け止める姿勢が、建設的なチーム文化と個人の成熟を生む。

練習でミスをした後、「次に活かそう」と声をかけられたときの返答
「ありがとう、その言葉で前向きになれた」と素直に伝える。

映像レビューの時間を「成長のチャンス」と捉える
「こうやって振り返らせてもらえるのはありがたい」とミーティング後にスタッフへ声をかける。

フィードバックをくれる先輩に
厳しい指摘を受けた後、「言ってもらえて良かったです」と感謝の言葉を返す。

ミスや失敗もまた成長の糧である。
それを支える環境への感謝が、自身の精神的な成熟とチームへの信頼につながる。

5.感謝の気持ちを言葉にする習慣を作る

心の中で思っているだけでは伝わらない。
小さなことでも「ありがとう」と言葉にして伝えることが、信頼と好循環を生む。

水を用意してくれたマネージャーに
「ありがとう、助かった」とその場で言葉にする。

プレーを助けてくれた味方に
試合中に「ナイスプレー、ありがとう」と声をかける。

授業後の先生に
「今日は大切なことを学びました、ありがとうございました」と伝える。

感謝は習慣である。
「ありがとう」と自然に言える人間は、周囲からの信頼も自然と集まるようになる。

6.「ありがとう」を伝えることが、周囲との信頼関係を深めることを理解する

「ありがとう」は単なる言葉ではなく、関係性を築く基盤である。
素直に感謝を伝えられる人は、自然と信頼され、影響力を持つ存在となる。

練習後、ボールを拾ってくれた仲間に即座に「ありがとう」と反応する
小さなやり取りを大切にし、感謝を言葉にする習慣をつける。

後輩が掃除をしていたことに気づき、「ありがとう」と声をかける
自分の手柄でなくても、気づいて感謝を伝えることで後輩のモチベーションも上がる。

審判に対して試合後に「ありがとうございました」と伝える
敵味方関係なく、ゲームを成立させたすべての人に敬意を示す行動。

「ありがとう」は信頼を築く魔法の言葉である。
日常のあらゆる場面でこの言葉を用いることで、自身の人間性とチームの関係性はより良く深まっていく。

アドバイス

感謝の気持ちは、謙虚さと尊敬の心の表れであり、尊敬される人間の根幹を成します
その思いを言葉や態度で表現することは、自身の人間性を磨き、信頼関係を築くうえで非常に重要です。
日常のあらゆる場面で感謝の気持ちを持ち、それを言葉と行動で表現する習慣を、今から始めていきましょう。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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