28-3:勝っても驕らず、負けても学ぶ

[28週]: [謙虚さを学ぶ]
・謙虚さを通じて、自身の成長を止めない「学び続ける姿勢」と向上心を育む。
・チームメイトや支えてくれる人々への尊敬と感謝の心を持ち、信頼関係を築く。
・勝敗に左右されず、成果や失敗から真摯に学ぶことで、リーダーとしての品格と影響力を高める。

28-3:勝っても驕らず、負けても学ぶ
勝利したときこそ、謙虚な姿勢を崩さず、次に向けた準備をする。
負けたときには、言い訳をせず、改善点を冷静に振り返る。
勝った相手へのリスペクトを忘れず、敗者の気持ちを理解する。
成功を誇るのではなく、周囲への感謝の気持ちを表す。
負けた試合やミスを責めるのではなく、成長の機会として捉える。
「勝って兜の緒を締めよ」の精神で、次の挑戦に備える。

「勝っても驕らず、負けても学ぶ」を考えます。
勝利も敗北も、選手として成長するうえで欠かせない大切な経験です。
勝ったときこそ謙虚さを保ち、負けたときには責任転嫁をせず、自らを省みる姿勢が、真の競技者としての資質を育みます。
感情に流されず、事実を冷静に受け止めて、次への学びと準備へと変換する力が求められます。
謙虚さを軸に勝敗を受け止める姿勢こそが、信頼されるリーダー、そして成熟した人間への成長に直結するのです。

1.勝利したときこそ、謙虚な姿勢を崩さず、次に向けた準備をする

勝利は努力の成果であると同時に、環境や仲間、運など多くの要素が支えている。
勝って満足するのではなく、その先を見据えて準備を進める姿勢が重要である。

謙虚さを継続する
・自校が圧勝した試合後、主将が浮かれる空気を戒め、次戦に向けた映像分析を即日始めた。
・個人記録を更新した選手が、試合後すぐにフォーム改善の相談をコーチに求めた。
・チーム全体で祝勝ムードを抑え、翌週の格上チームとの対戦に備えて対策ミーティングを実施した。

勝利の中に慢心の種がある。
謙虚であることは、次の勝利を呼び込む最も効果的な準備である。

2.負けたときには、言い訳をせず、改善点を冷静に振り返る

敗北を他責にすることは成長の機会を逃すことにつながる。
冷静に振り返り、自分に何ができたかを分析することが、次のステップへの鍵となる。

他責をポジティブな成長に切り替える
・試合後に判定や天候に文句を言う代わりに、守備の連携ミスを振り返るポジション会議を実施した。
・自らのスナップミスについて、翌日ビデオを確認しながらフォーム修正に取り組んだセンター。
・悔しさを押さえ、試合翌日にリーダー陣で敗因分析と練習メニュー再設計を実行した。

敗北にこそ学びがある。
言い訳を排し、自分に目を向けることで、成長の扉は開かれる。

3.勝った相手へのリスペクトを忘れず、敗者の気持ちを理解する

勝者であることは、相手の挑戦と覚悟を受け止めた立場にあるということでもある。
リスペクトを持った振る舞いは、自らの品格とチームの評価を高める。

相手の気持ちに寄り添うことから学ぶ
・大差で勝利した後、整列時に相手選手全員に深く一礼を行う。
・試合後、ベンチ外のメンバーが相手チームのスタッフに「おつかれさまでした」と感謝を述べた。
・SNS投稿で「〇〇大学の粘り強いプレーに学ぶべき点があった」とコメントする。

リスペクトを示すことで、勝利に価値が生まれる。
謙虚な勝者は、次も応援される存在となる。

4.成功を誇るのではなく、周囲への感謝の気持ちを表す

個人の成功は周囲の支えがあって成り立つ。
成果の陰にある努力やサポートを忘れず、感謝の言葉や態度で示すことが、真の謙虚さにつながる。

成功体験を皆で分かち合う
・MVP受賞者がインタビューで、OLとトレーナーの働きを真っ先に称えた。
・試合後、チェーンクルーや保護者、応援に来たOBOGに丁寧にお礼を伝える姿勢を見せる。
・ベストプレーを決めたWRが、ブロックをしてくれたタイトユニットに感謝の気持ちを伝えた。

感謝は、謙虚さを行動で示す最も美しいかたちである。
成果のたびに感謝を忘れぬ者こそ、真の成長者である。

5.負けた試合やミスを責めるのではなく、成長の機会として捉える

敗北や失敗は感情的になりやすいが、仲間を責めるのではなく、そこから学び合う姿勢がチームを成長へと導く。
責める言葉は分断を生み、励ましは再生を促す

失敗と向き合う
・決定機を逃した選手に対し、周囲が「次に活かそう」と声をかけた試合後のロッカールーム。
・守備のミスで失点した場面を翌日のフィルムで全員で共有し、建設的に改善点を出し合った。
・1年生のファンブルを責めるどころか、「今の経験は大きい」と声をかけた副将。

失敗を糧とする文化こそが強さの根源である。
仲間と共に学び、共に強くなる意識を持とう。

6.「勝って兜の緒を締めよ」の精神で、次の挑戦に備える

勝利に酔うことなく、次なる戦いに備える姿勢が、継続的な成功を生む。
「慢心」と「準備不足」を防ぐための心得として、常に謙虚であることが求められる。

継続した成長を意識する
・リーグ戦初勝利の翌日、選手全員で次戦の相手分析に取り組んだ。
・大会ベスト4進出が決まったその夜に、練習メニューの強化提案がリーダー会議で出された。
・チーム目標の「日本一」まで道半ばであることを強調し、浮かれる空気を抑えた監督の言葉。

本当の勝者は、次を見据えて準備を怠らぬ者である
謙虚さは継続的成長の最良の防具である。

アドバイス

勝ったときにこそ謙虚に、負けたときには素直に学ぶ姿勢を持つことは、競技者としてだけでなく人間としても大きな成長につながります。勝敗の結果に一喜一憂するのではなく、その意味を考え、次に活かす力こそが各個人の真価です。

驕らず、責めず、感謝を忘れずに歩む姿勢は、周囲に良い影響を与え、あなた自身の信頼と影響力を高めていきます。
常に前を見据え、成長し続ける謙虚な競技者でいてください。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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