9-6:責任感と挑戦心のバランスを知る

9週目:責任感を育む
【目 標
自分の行動に責任を持ち、チームの一員としての自覚を高める。
責任感を通じて、自身とチームの成長に貢献する意識を育てる。
責任感を身につけチームや個人としての成長を目指ざす。
学生スポーツにおいて、責任感は競技力の向上と共に人間性の成長に欠かせない要素である

9-6:責任感と挑戦心のバランスを知る
責任感を持ちながらリスクを恐れず挑戦する姿勢を知る。
責任を果たす中で新しいことに挑戦する意識を持つ。
チームの成長の為にリーダーやフォロワーとして新しい役割を試す。
挑戦の結果を受け入れる責任感を育てる。
責任を果たしつつ、楽しむ心を忘れない重要性を知る。
責任感と挑戦がチーム全体に好循環を生む事を理解する。

「責任感と挑戦心のバランス」について考えます。
責任感は、チームや自分自身に対して誠実であるために必要不可欠な要素です。
 しかし、それだけにとらわれてしまうと、新しいことに挑戦する勇気や柔軟性を失いかねません

一方で、挑戦する姿勢は個人やチームが成長するための原動力となります
この2つをバランスよく持つ事で責任感を保ちながらも新たな可能性に挑戦できるようになります。

1.責任感を持ちながら、リスクを恐れず挑戦する姿勢を考える

責任感があると失敗を恐れて安全な選択をしがちですが時にはリスクを取ることも重要なこともある。

新しいポジションへの挑戦
コンバートを進んで引き受ける。
自分の力量を図る意味でもコーチに相談し、新しいポジションへ挑戦してみる。
失敗するリスクはあるが、これによりスキルの幅が広がり、緊急時チームの柔軟性を高める事ができる。
また、自ら挑戦する姿勢を見せる事で他のメンバーにも積極性を促す。

チームメイトへの直接的なフィードバック
チームメイトの練習態度やパフォーマンスに課題があると感じた場合、リーダーとして直接声をかけ、建設的な改善策を提案する。
相手に誤解されたり不快に思われるリスクはあるが冷静かつ思いやりのある言葉で伝える事で、チーム全体の成長を促進する。

新しい練習方法やチームイベントの提案
チーム運営の一環として、これまで行っていない新しい練習方法(パスマシーン連続キャッチ等)や新歓イベントを提案・主導する。
うまく機能しないリスクはあるが、チーム全体に新しい刺激を与え、士気を高めるきっかけとなる。

挑戦すること自体が、自分の可能性を広げる一歩となる

2.責任を果たす中で新しいことに挑戦する意識を持つ

既存の役割やタスクを果たしつつ、新しいアイデアや方法を取り入れる意識を持つ。

個別スキル向上の為の自主トレーニング方法の導入
自分の役割(例:QBのスロー精度向上、RBのステップ練習)を果たしつつ、動画分析アプリやウェアラブルデバイスを活用して自分の動きを記録分析する方法を試す。
▶これにより自主練習の効果を客観的に評価しスキルアップを図る。

仲間とのコミュニケーション強化を目的とした活動提案
チーム全体の結束力を高める為に既存のMTGや練習後に「短時間の感想共有」や「課題を話し合うセッション」を提案する。
▶これにより日々の活動を反省し新しい視点や改善策を全員で共有する機会を作る。

練習における競争意識を高める仕組みの提案
既存の練習メニューを維持しつつ個人や小グループでポイント制のミニゲームやランキング形式を取り入れる。
▶例えば「パスキャッチの成功数」などで競争意識を高め、練習の活気を向上させる。

挑戦心と責任感は対立するものではなく共存できる事を理解することが大切である。

3.チームの成長のためにリーダーやフォロワーとして新しい役割を試す

チームの中でこれまでとは違う役割に挑戦してみよう。

日替わりでリーダーとして指示を出す側に回ったりフォロワーとして積極的にサポート役を果たす。

新しい役割を経験する事で視野が広がり、チーム全体への貢献度が高まっていく。

4.挑戦の結果を受け入れる責任感を育てる

挑戦には失敗の可能性が伴うが、その結果を責任を持って受け止めることが大切である。

練習中に新しい技術(未経験のキャッチング方法やタックルのアプローチ)を試し、結果的に失敗した場合でも、その試みが自分やチームの成長に繋がる。
▶可能性を理解し「この方法は改善が必要だ」と学びとして前向きに受け止める。

挑戦の結果に対する責任感が更に大きな成長につながる。

5.責任を果たしつつ、楽しむ心を忘れない重要性を考える

責任感が強いと時に楽しむ事を忘れてしまいがちになる。しかし、楽しむ姿勢が挑戦心を支えるのである

試合後のリフレクションをポジティブに進める
勝敗に関わらず、試合後にチーム全体で「今日はどのプレーが楽しかったか」「自分が誇れる瞬間はどこか」を共有する時間を作る事で結果への重圧を軽減し、ポジティブな感情を次の挑戦へのエネルギーに変える。
▶楽しさを思い出す事で、次の試合に向けた気持ちを高めていく。

勝利や成長をチームメイトと祝う
チームメイトとのコミュニケーションを通じて、小さな成功や改善点をお互いに称え合う時間を作る。
▶例えば「あのパスキャッチはすごかった!」「今日はみんなのディフェンスが本当に良かった」といった前向きな会話をする事で、プレッシャーを和らげ、楽しむ姿勢を保ちながら挑戦し続けられる環境を作る。

楽しむ心を持つ事で責任感が重荷にならず、自然と行動に反映される。

6.責任感と挑戦がチーム全体に好循環を生むことを理解する

責任感と挑戦心を持った行動はチーム全体の士気や成長を高めるものである。

厳しい練習への前向きな取り組み
責任感を持って全力で練習に取り組む姿勢を示し、挑戦心を持って新しいスキルや戦術を試す。
▶例えば、フィジカルが要求される練習メニュー(1on1系のメニュー、GLのフルコンタクト)でも「このメニューがチームの勝利につながる」と考え、声を出して仲間を鼓舞しながら進める。
▶その姿勢が他の選手にも影響し、全体の練習意識と士気を向上させる。

チーム全員が責任感と挑戦心を持つ事で、互いにポジティブな影響を与え合う文化が生まれる。

アドバイス

▶責任感と挑戦心はアスリートとして、またチームの一員として成長するために不可欠な要素である。
▶この2つをバランスよく持つことで、確実性と柔軟性を兼ね備えた行動が取れるようになる。
▶挑戦にはリスクもありますが、責任感を持って結果に向き合う姿勢が、次の成功へとつながる。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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