22-6:フィードバックを活用する

22週目:他者に影響を与える力
【目 標】
・他者に良い影響を与えるためのリーダーシップや共感力を理解し、チームの結束を強める。
・コミュニケーションやフィードバックを活用し、チームメイトの成長とモチベーション向上を促す。
・自ら模範となる行動を取り、チーム全体の士気を高め、目標達成に貢献する。

22-6:フィードバックを活用する
他者に対して建設的なフィードバックを与えるスキルを磨く。
フィードバックを通じて、相手の成長をサポートする方法を学ぶ。
否定的ではなく、前向きな言葉でアプローチする重要性を知る。
フィードバックを受ける側として、柔軟に受け止め改善につなげる練習をする。
チーム全体でフィードバックの文化を育てる方法を話し合う。
相手の成果や努力を認めるフィードバックを実践する。

「フィードバックを活用する」を考えます。

フィードバックとは、相手の行動や成果に対して「どこが良かったか」「どこを改善すべきか」を具体的に伝えることです。
目的は相手の成長を促し、次の行動につなげることにあります。


フィードバックは、個人やチームの成長を促進するために欠かせない要素です。
建設的なフィードバックを与えることで、相手の強みを伸ばし、課題を改善する手助けになります。一方で、フィードバックを受け取る側としても、柔軟に受け止め、前向きに活用する姿勢が重要です。チーム全体でフィードバックの文化を育むことで、互いに成長を支え合い、高いパフォーマンスを実現できます。

1.他者に対して建設的なフィードバックを与えるスキルを磨く

フィードバックは、単なる指摘ではなく、相手の成長を支えるためのアドバイスである。
ポジティブな言葉を選びつつ、具体的な改善点を伝えることが重要である。

・「次のプレーでは相手の動きをもう少し早く読むと、守備がもっと早く動けるよ」と具体的に伝える。
・「パスは正確だったけど、もう少し肩をリラックスさせると安定すると思う」と技術面の向上点を明示する。
・「さっきのミスは気にせず、次のプレーで取り返そう」と前向きな言葉で励ます。

建設的なフィードバックは、相手の成長を促し、モチベーションを高める。
適切な言葉を選び、相手の受け取りやすい形で伝えることを意識しよう。

2.フィードバックを通じて、相手の成長をサポートする方法を学ぶ

フィードバックは、個人の改善だけでなく、チーム全体の成長を促す役割も果たす。
適切なフィードバックによって、選手同士の信頼関係も強化される。

・試合後の振り返りで「今日はディフェンスがしっかり機能していたけど、ランへの判断を早くするともっと良くなる」と分析を交えて伝える。
・練習中、後輩に対して「パートの動きは良くなっているから、次はスピードを意識するといい」と段階的なアドバイスをする。
・チーム全体でフィードバックの時間を設け、互いに意見を交換しながら成長する文化を作る。

フィードバックは、個人とチームの成長を支える重要な要素である。
具体的かつ前向きな内容を伝え、相手の成長につなげることを意識しよう。

3.否定的ではなく、前向きな言葉でアプローチする重要性を知る

フィードバックは、相手を指摘するだけでなく、前向きな成長を促すものである。
否定的な言葉よりも、相手が受け入れやすい表現を心がけることで効果的な指導が可能となる。

・「動きが遅かった」ではなく「もっと早く動けるようになると、より効果的だよ」と改善点を示す。
・「ミスばかりするな」ではなく「一つひとつのプレーを意識してみよう」と具体的なアドバイスに変える。
・「声が出ていない」ではなく「もっと積極的に声をかけると、チームの連携が良くなるよ」と前向きな提案をする。

否定的な言葉よりも、相手が受け入れやすい表現を意識することで、フィードバックの効果が高まり、ポジティブなチーム環境を作ることができる。

4.フィードバックを受ける側として、柔軟に受け止め改善につなげる練習をする

フィードバックを受ける際、感情的にならず、改善のための情報として受け止めることが重要である。
柔軟に受け入れることで、より成長できる。

・コーチの指摘に対して「自分はこう考えましたが、どこを改善すればいいですか?」と前向きに質問する。
・チームメイトのアドバイスを素直に聞き、「試してみるよ」と実践する姿勢を見せる。
・ミスを指摘された際、「確かにその点が課題やな」と受け入れ、次の練習で改善する。

フィードバックを素直に受け入れることで、成長のスピードが上がる。
感情的にならず、学びの機会として活用しよう。

5.チーム全体でフィードバックの文化を育てる方法を話し合う

個人だけでなく、チーム全体でフィードバックの文化を確立することで互いに成長を支え合う環境を作ることができる。

・練習後に「良かった点・改善点」をチームで話し合う時間を設ける。
・キャプテンが率先してフィードバックを行い、文化として根付かせる。
・チーム全体で「フィードバックのルール」(建設的・具体的・前向き)を作る。

チーム全体でフィードバックを活用する文化を作ることで、互いに成長を促し、より強いチームを目指すことができる。

6.相手の成果や努力を認めるフィードバックを実践する

努力や成果を認めるフィードバックを行うことで、チームメイトの自信を高め、士気を向上させることができる。

・試合で活躍した選手に「今日のプレーはすごく良かった!」と素直に称賛する。
・普段目立たないポジションの選手に「いつも支えてくれてありがとう」と感謝を伝える。
・後輩の成長を見つけ、「最近パスの精度が上がっているね!」と具体的に褒める。

努力や成果を認めるフィードバックは、チームのモチベーション向上に直結する。
日頃から感謝や称賛の言葉を意識しよう。

アドバイス

フィードバックは、チーム全体の成長と一人ひとりの進化を支える、非常に重要なコミュニケーションの力です。
ただの評価ではなく、仲間を信じてより良くなるための「前向きな支援」であることを、常に意識して活用しましょう。
建設的で前向きな言葉を選び、具体的に「何が良くて、何をどう改善すればさらに良くなるのか」を伝えることで、相手は自信を持ち、次の行動に踏み出しやすくなります。
大切なのは、否定ではなく応援の気持ちを込めること。そうすることで、フィードバックは相手にとって「成長のきっかけ」となります。また、受け手としても、フィードバックを素直に受け入れ、改善に生かす柔軟さを持つことが、さらなる飛躍につながります。

チーム全体でこんな前向きなフィードバックの文化を育てていけば、互いに高め合い、支え合える強い組織が生まれます。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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