28-6：他人の意見を受け入れる

[28週]： [謙虚さを学ぶ]
・謙虚さを通じて、自身の成長を止めない「学び続ける姿勢」と向上心を育む。
・チームメイトや支えてくれる人々への尊敬と感謝の心を持ち、信頼関係を築く。
・勝敗に左右されず、成果や失敗から真摯に学ぶことで、リーダーとしての品格と影響力を高める。

28-6：他人の意見を受け入れる
 自分の考えやプレースタイルを絶対視せず、他者の意見にも耳を傾ける。
 フィードバックをポジティブに受け入れ、成長の糧にする。
 時には自分の考えを修正し、柔軟に適応することの大切さを学ぶ。
 異なる考え方や戦術にも対応できる柔軟性を養う。
 コーチや先輩、後輩からの意見にも、敬意を持って接する。
 議論の場では、相手の意見を尊重し、建設的な話し合いを心がける。

フットボールは、多様な視点と協働が求められる競技です。
他人の意見を受け入れる姿勢は、謙虚さを育てるうえで欠かせない大切な資質となります。
自分の考えだけに固執せず、他者の声に耳を傾け、それを学びとして吸収することで、柔軟性とチーム内での信頼を得ることができます。
他人の意見を尊重し、対話を重ねていくことが、自分の視野を広げ、より成熟した競技者として成長する土台になります。

１．自分の考えやプレースタイルを絶対視せず、他者の意見にも耳を傾ける

競技において自分の信念を持つことは重要であるが、それに固執しすぎると成長の機会を逃す。
他者の意見に耳を傾けることで、新たな視点が得られ、視野が広がる。

ポジション違いの仲間の助言に耳を傾ける姿勢
RBからの「視界の取り方」に関するアドバイスを受け入れ、WR陣のパスコースの見え方が変化した。

異なる学年の選手との会話を大切にする
1年生の視点に真剣に耳を傾けることで、自分のプレーの盲点に気づいた。

練習中の対戦相手からの一言からヒントを得る
OLがDLの選手に「その動きは読まれやすい」と言われ、フットワークの修正に取り組んだ。

自分に足りない視点を補うのが、他人の意見である。耳を開くことが、新たな成長の扉を開く鍵となる。

２．フィードバックをポジティブに受け入れ、成長の糧にする

フィードバックを否定的に捉えるのではなく、改善の機会として前向きに受け止める姿勢が、謙虚さと成長意欲を育てる。

映像レビューでの厳しい指摘を真摯に受け止める
QBがコーチのミス指摘を翌日の練習に即反映し、修正を加えて成功率を上げた。

後輩からの指摘をありがたく受け止めた主将
ハドル時の話し方が聞き取りづらいという後輩の声に応え、話すテンポを改善した。

トレーナーのコメントから体の使い方を見直す
DLがヒットの時に「肩に力が入りすぎている」との言葉に基づき、フォーム改善に取り組んだ。

フィードバックを成長の材料として受け止める者こそ、継続的に伸びることができる競技者である。

３．時には自分の考えを修正し、柔軟に適応することの大切さを学ぶ

正しさへのこだわりを手放し、状況や相手に応じて自分の考えや方法を修正する力が、柔軟な思考を育てる。

試合中にプレー判断を変える工夫をする
WRが自身が思い描いたルートを即時変更し、QBの意図を優先して成功に導いた。

チーム戦術の方針変更を受け入れる
LBが新サイン導入に反対していたが、効果を認識し積極的に適応した。

自主練の方法を仲間の成功事例を参考に再設計する
RBがこれまでの反復練習から、仲間が実践する分析型のトレーニングに移行した。

柔軟さは競技者にとって不可欠の武器である。
自己修正できる人間が、長く成長し続ける。

４．異なる考え方や戦術にも対応できる柔軟性を養う

試合や練習においては、多様な戦術や意見が存在する。
異なる考え方にも柔軟に対応することで、チームの一員として高い戦術理解と適応力を身につけることができる。

ゾーンディフェンスへの理解を深める
CBがマンツーマンに自信があり、他のカバーに興味がなかったが、新しい戦術の動画を見て戦術理解を高めた。

チームでの位置変更に柔軟に対応する
希望外のポジションに任命されたが、責任をもって役割を果たし信頼を得た。

コーチの新しい戦術案を即座に受け入れる
OLが練習3日前に大幅なブロッキングシステムが変更されたが、チーム全体で共有し遂行した。

多様性を受け入れ、柔軟に対応できるチームが強い。それを支えるのは、謙虚さと学ぶ姿勢である。

５．コーチや先輩、後輩からの意見にも、敬意を持って接する

意見の価値は立場に関係なく存在する。
上下関係を越えて敬意をもって意見を受け入れることが、信頼関係とチーム全体の成長を促進する。

1年生の小さな気づきを採用する。
幹部がウォームアップでの並び方や配分に関しての指摘を柔軟に取り入れた。

年下のマネージャーの意見を尊重した選手
水分補給のタイミングに関するアドバイスを取り入れ、熱中症を予防できた。

コーチの言葉を素直に吸収する
上級生が、今更かもしれないと感じつつも、指摘された基本の姿勢から練習を見直した。

立場にかかわらず、他者を尊重する姿勢が組織を強くする。謙虚な耳は成長を引き寄せる。

６．議論の場では、相手の意見を尊重し、建設的な話し合いを心がける

議論は意見をぶつけ合う場ではなく、共通の目的に向けて最適解を探る行為である。
相手の立場や意見を尊重する姿勢が、建設的な関係とより良い結論を生む。

ミーティングでの冷静な話し合いを促しす
主将が参加するミーティングで意見の対立が起きた場面で、「目的は勝つこと」と話を戻し対話を促した。

意見が対立した場面で「なるほど」と受け止める
一度相手の立場を理解しようとする言葉を挟むことで、議論が円滑になった。

後輩の提案を「一緒に考えよう」と前向きに取り上げる
上級生が議論に上下を持ち込まず、フラットに建設的な話し合いへと導いた。

議論の目的は勝つことではなく、良くすることにある。
尊重の姿勢が、最良の結論を導く。

アドバイス

他人の意見を素直に受け入れることは、謙虚さと成長を兼ね備えたリーダーに近づく第一歩です。
自分の考えに固執せず、柔軟に他者の言葉に耳を傾けることで、視野が広がり、信頼も深まります。
意見の出所にかかわらず敬意を持ち、前向きに取り入れる姿勢は、チームの文化を向上させる力になります。

議論では対立ではなく、共通の目標への最善を探すことを大切にしてください。
各自のの姿勢が、チーム全体の空気を変えていきます。