29-3:モチベーションを維持する工夫をする

[29週]: [継続力を身につける]
・継続することの価値と意義を理解し、才能や一時的な努力を超える力としての「継続力」を自覚する。
・モチベーションに依存せず、努力を習慣化する仕組みを構築し、困難にも屈しない粘り強さを養う。
・継続する姿勢が周囲に与える良い影響と信頼の重要性を知り、チーム全体の成長に貢献する意識を高める。

29-3:モチベーションを維持する工夫をする
モチベーションの波があることを理解し、それに左右されない工夫をする。
目標を細かく設定し、小さな達成感を得ることで継続しやすくする。
自分がなぜこの努力を続けるのかを明確にする。
モチベーションが下がったときの対処法を持っておく。
日々の努力の成果を記録し、過去の自分と比較して成長を実感する。
「昨日の自分を超える」ことを意識し、継続の意義を実感する。

「モチベーションを維持する工夫をする」ことを考えます。
継続の最大の壁となるのが、モチベーションの波です。やる気があるときだけ取り組むのではなく、気分に左右されずに前に進む工夫が必要です。自分の気持ちをコントロールする方法や、やる気が落ちたときに立ち直る仕組みを示します。
自分自身と向き合いながら、継続を後押しする環境や意識を整えることで、安定した努力を積み重ねられるようになりましょう。

1.モチベーションの波があることを理解し、それに左右されない工夫をする

モチベーションは一定ではなく、誰にでも波がある。
その波に流されず、継続できる仕組みや意識づけが重要である。

体調や天候に関係なく決まった時間に練習する
「やるべきことは決まっている」と割り切り、感情に流されずに行動してする。

気分が乗らない日は内容を軽くしても継続する
メニューの強度を調整しながら、習慣自体は崩さない。

週ごとにテーマを変えて飽きを防ぐ
ルーティンを工夫し、気分が落ち込む時期も乗り越える。

波があることを前提に対策を講じることで、安定した継続力が生まれる。

2.目標を細かく設定し、小さな達成感を得ることで継続しやすくする

大きな目標はモチベーションになるが、達成が遠すぎると挫折しやすい。
小さな目標を積み重ねることで意欲を持続できる。

1週間単位でトレーニング目標を設定する
短期目標を達成することで、次の課題にも前向きに取り組む。

プレーブックの章ごとに理解を区切る
小さく分けることで理解が進み、達成感を感じやすくなる。

技術習得の工程を細分化する
「今日は一歩目の出し方を修正する」など、達成感を感じやすくする。

小さな達成が次の意欲を生む。段階的な成功が、長期的な継続につながる。

3.自分がなぜこの努力を続けるのかを明確にする

モチベーションを持続させるには「なぜ自分はこれをやっているのか」を明確にし、内面的な動機と向き合う事が欠かせない。

ノートに”目標”を毎日書き続ける
文字にすることで気持ちが整理され、努力の意味を再確認できる。

チームのためにという意識が支えになる
個人ではなくチームの成功を目指す気持ちが継続の力となる。

引退後の将来像を描いて努力の意義を見出す
大学卒業後のビジョンが、毎日の練習への意味を与える。

原点を思い出すことが、迷いを振り払う力となる。目的意識が継続を支える。

4.モチベーションが下がったときの対処法を持っておく

モチベーションが下がることを前提とし、そのときにどうするかの「準備」があることで、落ち込みの影響を最小限にできる。

あえてオフを入れるルールを作る
無理をしすぎず、意識的に休むことでリズムが保つ。

お気に入りの動画や音楽で気持ちを切り替える
気分転換のツールを常に持っておくことで、立て直しが早くなる。

信頼できる先輩と定期的に話す
気持ちを整理する対話が、継続の支えになる。

対処法を持っておけば、どんな感情の波にも対応できる。継続は準備によって守られる。

5.日々の努力の成果を記録し、過去の自分と比較して成長を実感する

努力の成果はすぐには現れないが、記録によって小さな変化を可視化することで、自己効力感を高めることができる。

1か月ごとにランニングタイムを記録する
記録が伸びていることを見て、自信とやる気が高まる。

練習後に毎回の気づきをメモする
成長を「言葉」にすることで、自分の変化に気づけるようになる。

筋トレの重さを記録し続ける
数値が少しずつ上がることが、継続の原動力となる。

記録は、見えにくい成長を“見える化”するツールである。
自分の努力を肯定する材料になる。

6.「昨日の自分を超える」ことを意識し、継続の意義を実感する

他人と比べるのではなく、過去の自分と向き合うことで、継続の手応えと意味を実感できるようになる。

昨日より1回多くバーベルを上げる
わずかな進歩でも、「昨日より成長した」と感じられる。

練習後に「今日の自分に勝てたか」を自問する
自分との対話が継続のモチベーションになる。

1週間単位での振り返りを習慣化する
目標を設定→実行→振り返りのサイクルで、確実な前進を確認できる。

継続は、他人との競争ではなく、昨日の自分との競争である。
その意識が、自立した努力を支える。

アドバイス

モチベーションは上がったり下がったりするのが自然なことであり、大切なのは「波の中でも続ける工夫」を持つことです。
やる気に頼るのではなく、自分自身が前に進むための仕組みや意識づけを備えておけば、継続力は揺るぎないものになります。小さな達成感や記録の積み重ね、自分なりの原動力を明確にして、日々の努力を意味あるものにしていきましょう。
昨日の自分を超える努力が、未来の自分を強くしていきます。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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