32-6:リーダーシップを発揮する

[32週]: [危機管理と対応力]
・危機的状況においても冷静に判断・行動できる力を身につけ、競技中のリスクを最小限に抑える能力を養う。
・自らの役割を理解し、チーム全体でリスクを予測・共有することで、迅速かつ的確な対応力を高める。
・危機を乗り越えた経験を次の糧とし、試合の流れを自らの力で有利に導く主体的な姿勢を確立する。

32-6:リーダーシップを発揮する
危機的状況では、チームを落ち着かせるリーダーシップが重要である。
試合中のトラブル時に、冷静に指示を出せるリーダーになる方法を学ぶ。
試合外でも、仲間が不安を抱えているときに声をかけられる存在になる。
困難な状況に直面した際、自分がどのような行動をとるべきかを考える。
プレッシャーの中での決断力を鍛え、リーダーとしての責任感を持つ。
危機的な状況をチャンスに変えるマインドセットを身につける。

「リーダーシップを発揮する」ことを考えます。
危機的な状況においてリーダーシップを発揮することは、チームの安定と勝利への鍵を握ります。仲間が動揺している場面こそ、冷静に行動し、方向性を示せる選手が求められます。
日頃からの信頼関係や判断力を土台に、プレッシャーの中でも堂々と導ける存在を目指しましょう。

1.危機的状況では、チームを落ち着かせるリーダーシップが重要である

危機の中で最も求められるのは、落ち着いた雰囲気と明確な指示を提供できる存在である。

タイムアウト中に冷静に指示を出し、共有する
点差が詰まった終盤、声のトーンを抑えて次の戦略を共有する。

上級生が交代選手の混乱を抑える
突然の出場指示に戸惑う後輩に、落ち着いて役割を伝える。

リーダーが全体に安心感を与える
緊張感の高まる局面でも、表情を崩さず前向きな声かけを行う。

リーダーは常に状況よりも一歩先を読み、チームの感情を安定させる存在である。

2.試合中のトラブル時に、冷静に指示を出せるリーダーになる方法を学ぶ

混乱の中で的確に行動するには、日頃からシミュレーションと準備を積み重ねる必要がある。

レギュラーメンツがフォーメーションミスを即修正する
自ら声を張り、間違ったポジションを正す。

QBが反則後の再開時に判断を下した
ディフェンスの配置を見て、RPOの選択肢を瞬時に変更する。

センターが審判の裁定への反応を統率する
チームが不満を抱えた場面で、冷静に仲間を制する。

リーダーとは、突発事象にも対応できる準備と判断力を備えた存在である。

3.試合外でも、仲間が不安を抱えているときに声をかけられる存在になる

リーダーシップは試合中に限らず、日常の振る舞いから信頼を形成する。

上級生が試合前日に声をかける
出番が読めず不安な後輩に「準備しておこう」と励ます。

学業リーダーが試験期間前の学習支援を提案する
学業と部活の両立に悩む仲間に声をかけ、協力体制を整える。

ケガをした部員に継続的な声かけを実施する
トレーニングから離れた仲間に、日々気遣いを示す。

日常の信頼構築が、いざという時に「頼られる存在」へと繋がる。

4.困難な状況に直面した際、自分がどのような行動をとるべきかを考える

危機の中で主導権を握るためには、自己認識と決意が必要である。

サイドラインからの気遣いが、味方を救う
怪我人発生時、水を供給するとともにアドバイスを行う。

ハーフタイムに自ら発言し、雰囲気を変える
誰も口を開けない場面で、空気を動かす声かけを行う。

緊張の場面でも普段通りのアップを継続する
ルーティンを守る姿勢で、周囲にも冷静さを伝播させる。

難局の中で取るべき行動は、日頃の準備と「自分ならどうするか」という問いから生まれる。

5.プレッシャーの中での決断力を鍛え、リーダーとしての責任感を持つ

重圧に負けずに判断を下す能力は、リーダーに求められる基本資質である。

2ミニッツでの選択をQBが主導するケース
攻める自ら決断し、チームを導く。

プレー直前に無理なコールを修正する
プレッシャー下でも自分の信念を貫く姿勢を保つ。

リーダーが全員が戸惑う中で声を出し続ける
結果は不明でも行動を止めなかった姿勢が信頼を生む。

リーダーの責任とは、恐れずに決断を下し、その結果を受け止める覚悟である。

6.危機的な状況をチャンスに変えるマインドセットを身につける

困難を機会と捉える考え方は、チームに新たな活力をもたらす。

応援の声が逆転負けの流れを断ち切る
スタンドからの大声援がチームの反転のきっかけとなる。

怪我で出られない中で分析役に徹する
自分の役割を再定義し、チームを支え続ける。

ピンチをチャンスに変える声かけを考える
失点直後に「ここからが勝負だ」と全員を鼓舞する。

逆境を跳ね返す思考こそが、真のリーダーを生む基盤となる。

アドバイス

危機の中でリーダーシップを発揮できる人材は、チームにとってかけがえのない存在です。
日常の振る舞い、冷静な判断力、そして前向きな思考力を育てることで、自分自身が頼られるリーダーとなります。
どんな状況でも周囲を安心させ、行動で引っ張る力を、今から少しずつ磨いていきましょう。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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