34-7:共感を持ち続けるための習慣を作る

[34週]: [共感力を養う]
・チームメイトの感情や立場を理解し、信頼関係を築くことで、連携力とパフォーマンスの向上を図る力を養う。
・対立を未然に防ぎ、円滑なコミュニケーションを実現するための共感的態度を習慣化する。
・スポーツの場面だけでなく社会においても通用する、人間的なリーダーシップの土台として共感力を高める。

34-7:共感を持ち続けるための習慣を作る
共感を日常生活の中でも意識し、継続的に実践する。
チームメイトとの信頼関係を深めるために、小さなことでも感謝を伝える。
日々の練習や試合の中で、共感を持った行動を積み重ねる。
共感力を鍛えることで、スポーツ以外の場面でも活用できる力を得る。
共感を持って接することで、チームの結束力をより強める。
共感力を高めることは、自分自身の成長にもつながる。

「共感を持ち続けるための習慣を作る」ことを考えます。
共感力は一時的なものではなく、日々の行動を通じて育まれる力です。共感のある態度を日常的に意識し、継続して実践することで、チーム内外に信頼と安心感を生み出します。共感を持ち続けるために必要な習慣について考えます。

1.共感を日常生活の中でも意識し、継続的に実践する

共感は特別な場面でのみ求められるものではなく、日々のふるまいの中にこそ現れる。
日常での意識が継続力を支える。

身近な場面での気配り
練習後の片付けの際、疲れている仲間に「大丈夫?」と声をかける習慣が、日常に根ざした共感力を育む基盤となった。
日々の中で自然に出る気遣いが、共感の原点となる。

休憩時間の小さな配慮
一人でいる部員にさりげなく話しかけるなど、何気ない時間にも共感のアンテナを張る姿勢が、関係性を温めるきっかけとなった。特別でない時間の中にも、共感を示す場面は無数に存在する。

日常会話における気遣い
仲間の体調や機嫌の変化を会話から察し、接し方や行動を柔軟に変える姿勢が、信頼を生む土台となった。
言葉のやりとりを通して相手に配慮する力が、日常的な共感を形づくる。

共感を習慣とすることで、日々の中で自然に信頼を育むことができる。

2.チームメイトとの信頼関係を深めるために、小さなことでも感謝を伝える

些細なことへの感謝こそ、関係性を深める鍵となる。
共感力を持って他者を尊重する姿勢が重要である。

用具準備へのひと言
練習前に用具を準備してくれた仲間に「ありがとう」と伝える習慣が、互いの信頼関係を強化した。
見過ごしがちな行動にも感謝を示すことで、関係性が深まる。

応援への感謝
試合に出場できなかった仲間の声援に対して感謝の言葉を伝えることで、チーム全体の一体感が高まった。
直接関わらなかった場面でも、貢献を認める姿勢が共感を育てる。

助けられた場面を忘れない
練習中にフォローしてくれた仲間の行動を覚えておき、後から丁寧に感謝を伝えることで、信頼と尊敬の輪が広がった。
その場限りで終わらない感謝が、深いつながりを築く。

感謝の言葉の積み重ねが、共感力と信頼の基盤を築く。

3.日々の練習や試合の中で、共感を持った行動を積み重ねる

共感は特別な場面よりも、日々の活動の中でどれだけ意識し続けられるかが重要である。

練習前の気遣い
練習前に仲間の表情や様子を観察し、疲れが見えたときに「大丈夫?」と声をかける行動が、日々の共感の積み重ねとなった。日々のルーティンの中で仲間の状態を察知し、さりげなく気遣う行動が、信頼と安全な環境づくりにつながる。

試合中のフォロー
仲間がミスをした瞬間、近くにいた選手がすぐに「ドンマイ!」と声をかけることで、チームに安心感と一体感が生まれた。
競技中のミスに対して責めるのではなく、信頼と励ましで支える姿勢がチームの再起を後押しする。

交代時の思いやり
交代する選手に「ナイスプレー!」と声をかけて送り出すことで、互いの健闘を認め合う雰囲気が生まれた。
フィールドを離れる選手の気持ちに寄り添い、敬意と意志を持って受け継ぐ姿勢が、チーム文化を継承していく。

日々の中での共感行動が、自然な信頼関係と強い結束をもたらす。

4.共感力を鍛えることで、スポーツ以外の場面でも活用できる力を得る

共感力はチームスポーツに限らず、社会生活や人間関係においても大きな意味を持つスキルである。

授業でのグループ活動
グループワークで仲間の意見に丁寧に耳を傾け、発言しやすい雰囲気をつくった姿勢が、クラス全体に好影響を与えた。
共感的な姿勢が、協働を円滑に進める要素となる。

日常生活でのトラブル回避
行き違いによる誤解が起きた場面で、相手の立場に立った冷静な対応により、衝突を未然に防ぐことができた。
共感は対人トラブルの予防と解決に効果を発揮する。

家庭での関係づくり
家族の表情や口調に注意を払いながら言葉を選び、穏やかな対話を心がけることで、関係がより良好になった。
家庭内でも共感は信頼を深める鍵となる。

共感力を高めることは、将来の人間関係全般においても大きな武器となる。

5.共感を持って接することで、チームの結束力をより強める

共感にあふれる関係性は、ピンチのときにこそ発揮される。
結束力を高めるために、日々の共感が欠かせない。

試合前の声かけ
緊張していた選手に対し、副将が「信じてるよ」と声をかけたことで、安心感と士気の向上につながった。
共感のある言葉が、大一番での精神的支えとなる。

敗戦後の励まし
敗戦の責任を感じていた仲間に「一緒に頑張ってきたことに意味がある」と寄り添い、立ち直りを促した。
共感の姿勢が、挫折の場面でも仲間を前向きにする。

ハドル内の一体感
ハドルの中で一人ひとりの気持ちに配慮した声かけが、チーム全体の結束と集中力を高める要因となった。
共感がリアルタイムの連携と団結力を強化する。

共感を持つ行動が、ピンチでも折れないチームをつくり出す力となる。

6.共感力を高めることは、自分自身の成長にもつながる

他者を理解しようとする姿勢が、自らを省みるきっかけとなり、自己成長を促す。

振り返りの質が変わる
他者の視点で自分の行動を見つめ直すことで、これまで見落としていた課題に気づき、振り返りの深さが増した。
他者理解が自己理解を深め、学びを広げる。

自己中心的な言動の減少
仲間の感情を想像するよう意識した結果、独りよがりな発言や行動が自然と減り、周囲との調和が取れるようになった。
共感の意識が行動を変え、成長を促す。

他者の成功を喜べる心
かつては競争相手だった仲間の活躍を心から称えられるようになり、その姿勢が周囲から「器の大きさ」として認められた。
他者を理解し祝福する姿勢が、人間的成熟を示す。

共感力を育むことは、他者との関係性だけでなく、自分の在り方を高める道である。

アドバイス

共感力は、日々の習慣と行動を通じて育てられるものです。
特別なことをするのではなく、小さな気づきや配慮を積み重ねることで、確かな信頼関係と強い結束を築くことができます。
共感を忘れずに行動し続けることが、チームの力を引き出し、あなた自身をも成長させる原動力になります。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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