35-2:コーチやスタッフとの関係を深める

[35週]: [ネットワーク作り]
・チームメイトや指導者との信頼関係を深めることで、競技生活の質を高めると共にプレー面での相乗効果を生む力を養う。
・他チームやOBとの交流、SNS等を通じて広い視野でネットワークを構築し、生涯にわたって活用可能な人脈づくりを目指す。
・単なる知人関係にとどまらず、互いの成長を促す信頼関係を築く姿勢を身につけ、社会においても通用する人間力を培う。

35-2:コーチやスタッフとの関係を深める
指導者との良好な関係を築くことで、より的確なアドバイスを受けられる。
コーチやスタッフに対して、日頃から感謝の気持ちを伝える。
フィードバックを受ける際は、真摯に耳を傾け、自分の成長につなげる。
疑問や課題があれば積極的に質問し、関係を深める。
試合や練習の意図を理解するために、コーチの視点を学ぶ努力をする。
指導者との強い信頼関係は、ネットワークを広げる上で重要な資産となる。

「コーチやスタッフとの関係を深める」ことを考えます。
コーチやスタッフとの関係を深めることは、競技力の向上だけでなく、自身の人間的な成長にもつながります。感謝の気持ちを伝え、信頼を築くことで、より深い指導や支援を得られるようになります。指導者や関係者との信頼関係を築く具体的な方法について考察します。

1.指導者との良好な関係を築くことで、より的確なアドバイスを受けられる

信頼関係があってこそ、指導者からの助言が本質的に響く。
関係性が築けていれば、遠慮なく具体的な指摘やアドバイスを受けることができる。

ミーティングでの信頼構築
練習後のミーティングで毎回積極的に質問を重ねた選手が、コーチとの間に深い信頼関係を築いた。
日常のやり取りの積み重ねが、助言の質と受け止め方に影響を与える。

個別練習の申し出
選手が自らコーチに個別指導を依頼し、技術面での的確な助言を受ける中で、関係性もより強固なものとなった。
主体的な姿勢が信頼を生み、助言の深さを引き出す。

フィードバックを素直に受け止める姿勢
改善点を素直に受け止め、即行動に移す選手の姿勢が、コーチとの信頼関係をより強めた。
受け入れる姿勢が、相互の信頼を深め、助言の効果を高める。

関係性の深さが、アドバイスの質と受け入れやすさを高める。

2.コーチやスタッフに対して、日頃から感謝の気持ちを伝える

目立たない部分で支えてくれている存在に、言葉と行動で感謝を伝えることが信頼の第一歩である。

準備や片付けに対する一言
毎日の練習後、用具を整えてくれる仲間に「ありがとうございます」と必ず声をかける選手の姿勢が、信頼を育んでいる。
日常の小さな感謝の言葉が、支える人との関係性を深める。

ケア担当への感謝
怪我の処置や体調管理をしてくれるトレーナーに、試合後にわざわざお礼を伝えに行く選手の行動が、信頼と敬意を示している。支えてくれる存在への直接の感謝が、信頼関係の土台となる。

SNSでの感謝発信
練習や試合を陰で支えてくれるスタッフへの感謝の言葉を、チームの公式SNSで紹介したことが、感謝を共有する文化を生み出した。感謝の可視化が、チーム全体に信頼と敬意の意識を広げる。

感謝は信頼関係を育てる最も基本的で効果的な行動である。

3.フィードバックを受ける際は、真摯に耳を傾け、自分の成長につなげる

指摘を「否定」ではなく「成長のきっかけ」と捉える姿勢が、指導者との信頼を築く。

練習ノートに記録
練習中に受けたアドバイスを即座にノートに書き留め、日々の振り返りに活用した選手の姿勢が、成長への意欲を示した。
指導を真摯に受け止め、継続的に学ぼうとする態度が信頼につながる。

質問による理解の深化
与えられたアドバイスに対して「どういう意図ですか?」と質問を重ね、自ら理解を深めようとした姿勢が、対話的な信頼を生んだ。主体的に学ぶ姿勢が、指導者との関係を対等で建設的なものにする。

改善後の報告
指摘された点を自主練で改善し、数日後に「このように取り組みました」と報告したことで、さらに具体的な指導を受けるきっかけとなった。改善の姿勢と行動を見せることが、信頼と成長の循環を生む。

真摯に受け止め、行動に移すことが信頼の礎となる。

4.疑問や課題があれば積極的に質問し、関係を深める

疑問点を明確に伝え、解決しようとする姿勢が、指導者との対話の質を高める。

ルールや戦術への質問
練習後に戦術やプレーの意図について繰り返し質問することで、理解を深めるとともに、コーチとの信頼関係を築いた。
疑問を曖昧にせず伝える姿勢が、学びと信頼の質を高める。

ポジション変更の相談
新しいポジションへの不安を率直に打ち明けたことで、コーチと前向きに解決策を話し合う対話が生まれた。
正直な気持ちの共有が、建設的な関係性を生むきっかけとなる。

遠慮せず質問する文化の醸成
上級生が率先して質問する姿勢を見せたことで、後輩も自然と疑問を口にできる雰囲気が生まれ、チーム全体の関係性が向上した。質問しやすい空気づくりが、対話を活性化し、信頼の土壌を育てる。

質問は信頼の入口であり、積極性が関係性を育む。

5.試合や練習の意図を理解するために、コーチの視点を学ぶ努力をする

指導者の意図を知ることで、練習や戦術の本質が理解でき、関係性もより深まる。

戦術講義への参加
任意参加の戦術勉強会に毎回出席し、戦術の背景やコーチの意図を積極的に学んだことで、理解が深まり信頼も強まった。
指導の背景に関心を持つ姿勢が、関係性の深化につながる。

コーチ視点でのリーダー発言
ユニットリーダーが、個人ではなくチーム全体の視点から発言するよう意識したことで、コーチとの信頼関係がより強固になった。指導者の立場を理解しようとする姿勢が、信頼を築く要因となる。

試合映像の振り返り参加
試合後の映像分析に積極的に参加し、プレーの評価基準や指導の観点を吸収しようとする姿勢が高く評価された。
視点を共有することが、的確な理解と信頼構築につながる。

コーチの視点に立つ努力が、信頼と理解の深化につながる。

6.指導者との強い信頼関係は、ネットワークを広げる上で重要な資産となる

信頼された選手は、将来にわたり指導者から紹介・推薦される可能性が高くなる。

進路に関する推薦
日頃から誠実な姿勢で信頼を得ていた選手が、進学や就職の際に指導者から自信を持って推薦された。
継続的な信頼関係が、人生の大事な場面での後押しにつながる。

他チームへの紹介
卒業後、指導者の信頼と人脈を通じて、社会人チームへの加入を果たした選手の例。
信頼は次のステージへの扉を開く後押しとなる。

長期的な関係の継続
卒業後もコーチと定期的に連絡を取り続け、進路や人生の悩みを相談できる関係を築いている選手の姿。
信頼に基づく関係は、競技を離れても続いていく財産である。

信頼関係は、競技を超えて人生全体の支えとなる。

アドバイス

コーチやスタッフとの関係は、一方通行のものではなく、信頼と敬意をもとにした相互的なつながりです。
感謝を伝える、質問する、指摘を受け止めるといった日常の積み重ねが、やがて深い信頼に変わっていきます。
その信頼は、競技生活の質を高めるだけでなく、卒業後の人生にも大きな支えとなります。
日々の中で意識的に関係性を育てていきましょう。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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