36-3:モチベーションを維持する

EQ(Emotional Intelligence Quotient:「心の知能指数」「感情の知性」)とは自身の感情の状態を把握し、コントロールした上で、周囲の人の気持ちにも働きかける力のこと 。

[36週]: [感情的知性(EQ)を高める]
・自己認識と感情のコントロール力を高めることで、プレッシャーの中でも冷静かつ安定したパフォーマンスを維持できる力を養う。
・共感力を育むことにより、チームの結束力を高め、信頼に基づいた良好な人間関係を築く基盤を形成する。
・感情的知性を高めることで、判断力・対話力・リーダーシップといった対人スキルを強化し、競技内外における長期的な成長へとつなげる。

36-3:モチベーションを維持する
目標を明確にし、自分自身を前向きに保つ方法を学ぶ。
試合前のルーティンを決めて、精神的な安定を得る。
困難な状況でも自分を奮い立たせるポジティブな言葉を考える。
目標を短期・中期・長期に分けて設定し、達成感を得る。
失敗したときに、自分を責めるのではなく成長の機会と捉える。
モチベーションを維持することで、継続的な成長が可能となる。

「モチベーションを維持する」方法を考えます。
モチベーションは、高いパフォーマンスを維持するための原動力です。
試合や練習を続ける中で気持ちが揺らぐことは避けられませんが、自分なりの目標や習慣を持つことで、安定した意欲を保つことができます。意識的に心の状態を整え、継続的な成長を目指しましょう。

1.目標を明確にし、自分自身を前向きに保つ方法を学ぶ

漠然と練習や試合を続けるのではなく、明確な目標を持つことで行動に意味を持たせ、意欲を引き出すことができる。

ポジション争いを目標に
次シーズンのレギュラー獲得を目指して、日々の練習内容を見直し、質と量の両面で取り組みを強化してきた。競争を意識することで、練習への集中力と意欲を高められるようになった。

技術習得をゴールに設定
パス精度の向上を明確な目標に掲げ、毎日決まったメニューで反復練習を重ねてきた。目標を明確にすることで、行動に一貫性と継続性を持たせられるようになった。

将来の夢と結びつける
将来、指導者になるという夢を持ち続けたことで、日々の練習にも目的意識と責任感を持って取り組めるようになった。長期的なビジョンが、日々の行動に意味を与えるようになった。

目標が明確であることで、日々の行動に目的が生まれ、モチベーションが持続しやすくなる。

2.試合前のルーティンを決めて、精神的な安定を得る

ルーティンを持つことにより、試合前の緊張を和らげ、心を安定させる効果が期待できる。

決まったストレッチをする
いつも同じストレッチを行うことで、精神的にも試合モードに入る準備ができる。

お守りを持つ
家族にもらったお守りを必ずユニフォームに入れて試合に臨むようにしている。

試合前に一人になる時間を持つ
試合前はロッカールームで5分間目を閉じて集中力を高める習慣を続けている。

決まったルーティンは、プレッシャーの中でも自分をコントロールする手段となる。

3.困難な状況でも自分を奮い立たせるポジティブな言葉を考える

苦しい場面でも前向きな言葉を使うことで、気持ちを切り替えやすくなり、行動にも良い影響を与える。

「今がチャンス」と捉える
相手に点を取られても「ここからが勝負」と言葉に出し、自らの気持ちを切り替えた。
逆境でも前向きな言葉で思考を転換できる。

ポジティブな自己対話
「できる」「やれる」「自分なら大丈夫」と試合前に繰り返し唱え、自信を高めた。
言葉による自己暗示が行動の質を高める。

仲間への励ましが自分にも影響する
仲間に「大丈夫」「いける」と声をかけることで、自分自身の気持ちも前向きになった。
他者への言葉が自己にも好影響を与える。

ポジティブな言葉の力は大きく、自らの感情を良い方向へ導く武器となる。

4.目標を短期・中期・長期に分けて設定し、達成感を得る

段階的な目標設定により、小さな達成の積み重ねが大きな自信と意欲の源になる。

週単位の目標を立てる
今週は「パス練習を50本以上」と設定し、達成感を得た。

月ごとのテーマを設ける
1か月間で「スタミナ強化」をテーマにトレーニングメニューを組んだ。

卒業までのビジョンを描く
4年間のうちに全国大会出場を目標に、逆算して練習を計画した。

明確な区切りのある目標は達成感を生み、やる気を継続させる原動力となる。

5.失敗したときに、自分を責めるのではなく成長の機会と捉える

失敗を自己否定ではなく学びの機会として受け止めることで、前向きな姿勢が維持される。

映像で自分のプレーを分析
試合後にプレーを見返し、反省点を次の練習に活かす意識を持った。

フィードバックを受け入れる
コーチの厳しい指摘も成長の糧と捉え、前向きに取り組んだ。

周囲と共有して乗り越える
同じ失敗経験のある仲間と話し合い、自分だけではないと知って安心できた。

失敗を恐れず向き合う姿勢が、継続的な成長とモチベーション維持につながる。

6.モチベーションを維持することで、継続的な成長が可能となる

モチベーションは努力を続けるエネルギーであり、選手としての成長を支える原動力である。

継続による成果の実感
毎日の練習を欠かさなかった結果、1年後にはレギュラーの座をつかんだ。

仲間と刺激し合う
常にモチベーション高く練習に取り組む仲間がいることで、自分も前向きになれた。

努力を認められる喜び
試合後にコーチからの「よくなったな」の一言が励みとなり、さらに頑張ろうと思えた。

モチベーションを保つことで努力を継続でき、その積み重ねが選手としての進化を支える。

アドバイス

モチベーションは一時的な感情ではなく、日々の習慣や考え方によって保つことができます。
自分自身の目標を明確にし、小さな達成感を積み重ねることで、困難な状況でも前向きに取り組む力が育まれます。
失敗しても自分を否定せず、次に活かす意識を持つことで、持続可能な成長を実現していきましょう。

この記事を書いた人

Matsuura Masahiko
Kansai University
KAISERS Football Team
LifeSkills 365 for All Kaisers related persons.

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